こんにちは、
今回も戸建てのリフォームでした。
20年住み、ライフスタイルの変化、およびレンジフードや食洗機などの設備機器の故障が目につくようになったため入れ替え工事を希望されていました。
せっかくリフォームするのだから、デザインや使い勝手にきちんと拘りたいという要望でご相談いただきました。
レイアウトを変えてみたい。
当初、相談を受けた際には、せっかくだから、
使い勝手が気になるキッチンの導線を大きく変更したプランも検討してみたいとのことでした。



(吊り戸の収納は無くなるので注意したいが)とにかく「下がり壁」がとにかく不要
とりあえず、今だとキッチン入り口が開戸なので、邪魔な(かつものを置けない)ので、
それを「引き戸」に変更するとして、
以下のように2レイアウト仮に作成してみました。
一つはキッチンを右に持ってきて、デッドスペースだった旧ガスコンロ後ろにアクセスしやすく通りやすくするプラン。
もう一つはキッチンは移動せず、ただし手前の壁を撤去してカウンターキッチンにして広く使うプラン。


いづれもキッチンをオープンにしたプランです。

今回の場合には、図面を見るからにコンクリート造に木下地をして内装を作っていることがわかったのでオープンに問題はありませんでした。
ただし、コンロ前の壁はコンクリートの構造なので壊すことはできず、
また意外と見落としがちですが、電気の配線を取り回す際に木軸(木で作っている)戸建てとは異なり、配線経路が限定されるという点で注意が必要でした。
*実際に、IHへの変更、海外食洗機(200V)等の対応で、電気配線を新規で引き込みましたが、今回は2階とあり、分電盤調査の結果、2階まで外から配線を行う必要がありました。
2階に新規でブレーカーを設置して、キッチンだけでなく浴室周りに関しても新たに配線をするという、実際には大掛かりな工事でした。
最終的には大きなレイアウト変更はなし。
最終的には以下のレイアウトに決まり、理由としてはさまざまなキッチンを上記のレイアウトを含め検討したのですが、全体的な納まり(カウンターの形状や機能)を踏まえると、シンプルに以下のレイアウトが良さそうとのことで決め手に至りました。

リクシルや、トクラス、クリスタルカウンターが魅力のTOTOなど、幾つものメーカーを検討しましたが、この、コンロ前の梁欠き対応のできるキッチンというのが限られており、選定は限定されてきました。

TOTOでも以下のようなレイアウトを検討しましたが、カウンター側を座れるようにしたく、

そうなってくると、以下のような(実際のところ座るにはちょっと中途半端な)収納付きのカウンターしかTOTOのザクラッソでは現状選択できず、右の画像のようにすっきりとカウンターとしたいとのことでした。


結論としてはキッチンはリクシル、洗面もリクシル、浴室はTOTO
キッチンと洗面台についてはリクシル(リシェルと洗面台ルミシス)のデザイン、機能性を非常に好評いただき、一方で浴室に関しては清掃性を重視し、自動で浴室内を綺麗に保ってくれる「床ワイパー」「お掃除(自動洗浄)浴槽」のあるTOTOサザナをお選びいただきました。




キッチンのパースは、実際のカラーがイメージしずらいので以下のようにいくつかリアルな画像を参考にしながら色を決めてゆきました。




最近のトレンドとしては、かつては少し重厚感のあるダーク系の色味が好まれましたが、在宅時間が増え、全体として家の中で自然体で快適に過ごすことにフォーカスされた結果、明るめの基調が好まれる傾向となっています。

使い勝手も弊社ならではの特注対応
背面収納についてはゴミ箱を置きたかったり、家電をきちんと収納したい、それでいてスッキリとおしゃれなデザインとしたいということで、この後施工後のお写真で解説しますが、リクシルのスライディングドアストッカー(ハーフミラーパネルでおしゃれです)をさらに独自で加工することによってそれらの要望を叶えました

実際の工事と施工
お待たせしました、以下が実際の工事過程と施工後になります。
工事開始〜
結構大掛かりにキッチンを解体し、据付前に壁紙の張り替えを行います。



写真にはないですが、キッチンを据付前に床も刷新します。
ただし、今回は既存がタイルの床でかつ床暖房が入っているということもあり、通常のフローリング材を接着すると後々の音なりや変形が懸念されるため、またタイル自体を壊すと床暖房も壊して費用が嵩んでしまうため、床暖房の上から施工できるような樹脂系の仕上げ材にて床を事前に仕上げました。
↓専用の薄型フローリング材


住みながらのリフォームなので、できる限り迅速に工事を行う必要があります。
ここまでの段取りでも(解体・木下地工事・壁の仕上げ・床の上貼りと)一週間強かかるため、キッチンの据付は大人数で一気に施工してゆきます。

タイミングをずらしながら、浴室と洗面室に関してもリフォームしてゆきます。
浴室は窓が不要とのことだったので、全部をなくしてしまうと暗くなりすぎるため、一部を残すサッシ工事を行なったうえで新しく浴室を据え付けました。



洗面室もご覧の通り、使い勝手重視の2ボール、自動水栓などのリクシルルミシスがおしゃれに入りました。


キッチンの施工後
特注箇所を含む、通常対応できない細かな調整を含んだリフォーム
今回、キッチン本体はリシェルの中でもグレードが一番高いグループ5のラスターベージュカラーをお選びいただきました。天板はラパートトープ色のセラミックカウンターです。


無断転用・無断転載禁止@2025.デザインキッチンTOKYO
全部の扉を同じ色にすると単調になるため、背面収納は木目のラスティックアッシュ色として変化をもたせています。


無断転用・無断転載禁止@2025.デザインキッチンTOKYO
今回、例の梁欠きカウンターでは、メーカーの規格寸法が決まっているため、足りない部分に関しては近侍色のセラミック材を取得し、立ち上げの別カウンターとしました(以下画像右の箇所)

背面収納の特殊加工で<使い勝手+デザイン>を両立させる
そして今回注目していただきたいのはスライディングストッカーの加工です。
以下の箇所がリクシル独自の収納で、左右ひき違い扉のそのまた扉自体に上下の扉がついているもので、

以下のように部分的に収納を開け閉めできるので使い勝手と普段のスッキリした収納としての2面性を両立する優れた収納なのですが、


さらに以下のようにひき違いの大きな扉を開け閉めした時に、通常だと全部が棚になっているんですが、

上の画像を見ていただくと分かる通り、特殊加工をしたことでゴミ箱をそこに収納することが可能となっています。
(何も加工しない場合、内部のキャビネット自体が上下で別れているため、このようにトールのゴミ箱を入れることはできません)

無断転用・無断転載禁止@2025.デザインキッチンTOKYO
そしてこのようにゴミ箱を引き出して使えるように調整しております。
*ただし、メーカーにこの加工を掛け合っても対応してくれませんので、メーカーにこの件は直接問い合わせることは控えていただけたらと存じます(別に隠しているわけではないですw)。

特注のカウンター、キャビネットの特殊加工などはメーカーではしてくれないので、ここが私どもをご利用いただくメリットの一つでもありますね。*メーカー商品自体に手を加えた場合、メーカーの保証は外れますので注意ください。弊社の保証はお付けしております。
お客様の口コミ
お客様からもコメントを寄せていただきました。床については実際の使用感についてもコメントいただき、今後に反映させていただけたらと存じます。


工事期間も、本当であればもっと早くできるのでは?と思うくらいかけてしまいましたが、やはり住みながら、そして浴室、キッチン、洗面と、内装を含めたリフォーム(さらには大掛かりな電気工事)を効率よく組み込んであたらせていただきましたゆえ、ご理解のもと無事に工事を完了することができました。いつもそうですが、お客様のご協力あって初めて完成しますので、日々のご理解を大変感謝しております。

実現せずとも現状で不便に思っていること、こんなふうになったらいいのになって思いをお気軽にまずはご相談いただけたら嬉しいです。
浴室、キッチンリフォーム、戸建てやマンションのスタイルリフォームをお気軽にご相談ください
(東京・一部神奈川千葉のみの対応と現在はなっております)
cf. 途中では以下のようなリビングのレイアウト案も提案していました(最終的には金額オーバー、そして工事期間が延びることを懸念されまたの機会となりました。)

