リフォームのポイント〜事前調査
排水の干渉
クチーナキッチンの場合には、キャビネット下に”足“が来るため、排水管の位置確認が重要です。

初回の現地調査時点で点検口から覗くと、どうも怪しかったので管理室できちんと図面を取得し解体せずに排水位置を特定、工事前に壁側に寄せなければならないことを確認しました。
↓排水管が当たってしまい、当日キッチンが設置できないなんていう当たり前でいて割とよく起こりがちなエラーも、事前に以下のように勾配を配慮した上で配管の許容範囲を事前に特定しておくことできちんと回避します。

ディスポーザーの制約
高層マンションではよくあるのが「ディスポーザー問題」。
何が問題かというと、
- ディスポーザー自体の設置が義務付けられている(リフォーム時に撤去不可)
- マンションで再設置できるディスポーザーの”型番“が決まっている
- ディスポーザー本体とシンク素材の適応(不適合な組み合わせでは施工不可) など
細かな制約と調整が実は必要だったりします。
ディスポーザーについてはあまり安易に考えずに初回から「マンション管理側(規約)」「(マンションでの)適合取り扱い本体品番」「取り付け業者指定の有無」「キッチン本体のスペース」など細かくみてゆく必要があります。
きちんとシンクとの適合も確認すること
今回は人造大理石シンクを新しく採用したのでそれに適合するディスポーザーを選定しました。多くのディスポーザーは「ステンレスシンク」対応だったりするので注意が必要です。

同時給排ダクトかどうか
またマンションで良くあるのが、24時間換気を兼ねた「同時給排」タイプの換気扇。
換気扇の選定は、換気扇を外から見ただけではなくきちんと適合したものを最初から選ばないと、施工時に不適合が露呈してトラブルの原因となります。
以下の写真は換気扇の油ガードをはずした状態ですが、この状態では適合換気扇は選定できません。

以下のようにきちんと図面を取得すると吸気と排気の管がきていることがわかります。

小さなことですが、工事前の細かなこうした調査と把握の積み重ねが重要です。
↓実際にキッチン撤去をするときちんと2本ダクトがきていますね。通常は1本のダクトにしか対応していないタイプが一般的ですので、こうした事前把握が大切です。

エレベーターのサイズ
割と見落としがちなことの一つにエレベーターサイズの確認があります。

今回もカウンターが2700mmでしたが、これは通常の入れ方ではエレベーターに入らないサイズでした。
貨物用エレベーターに斜めにしてギリギリ入るサイズ、が2700ギリギリで確認が取れたので、納品することができました。
これ、細かいですが、見落とした場合のことを想像するとゾッとしますよね?
次のページではコーディネートのポイント、どんな点に注意したかを解説してみたいと思います。