今回は良くある質問の一つ”国産キッチンと海外キッチン、どのくらいの価格が目安?“
ということについてまとめてみたいと思います。
一方で、少し”キッチンの適性価格“について以下で説明してみます。金額をさくっとみたいという方は読み飛ばしていただければと思います。
キッチンリフォームの適正価格は”定価”で比較しましょう
国内のシステムキッチンのカタログを見ると、メーカーそれぞれ定価が記載されています。
詳しくインターネットで調べていらっしゃる方ですとご存知かもしれませんが、この「定価」の金額から各工務店やリフォーム会社を通して多少の「お値引き」がはいり、お客様のお手元に届くというのが日本の販売スタイルとなっております。
この「値引き」というのがなかなか厄介なもので、適正価格の把握を難しくしています。
「一体”本当の値段”はいくらなのか?」
一般のお客様はそう思われることかと思います。
キッチンはその後の流れとして「新築向け」なのか「リフォーム向け」なのかによって、販路が異なりますし、それがお客様のお手元に届くまでに関わる業者の数も異なってきます。
そのため、メーカー側はあくまで定価のみを設定し、卸問屋を通し、エンドセラー(最終的な販売提供者。=ここでは工務店やリフォーム会社)へ「卸値」で商品を提供し、そこからエンドセラーが販路や販促に合わせた経費を自由に計上したうえで販売するというスタイルをとっています。
そこには”サービスの差”による”価格の変動”があります
単に、「商品本体のみを納品する会社」と、どんなキッチンがあって予算だとどのくらいのキッチンが良さそうでといったような「プランニングまで提供している会社」ではサービスにかけるコストが異なるのは一目瞭然ですよね?
したがって、Aという会社は3割引なのにBという会社はほとんど定価に近い形での提供、といった差が生まれてくるのです(あくまで商品をお客様が直入れする場合*1と、リフォーム会社を用いる場合の差)。
お客様にとっても、一体このキッチンやリフォームの適正な金額がいくらなのか?目安をどのくらい付けて検討してゆけばいいか分かりにくいのかと思います。
ただし、一方で一般的に”目安としておくと良い考え方“があります。
目安として、”定価ベース”で考えるとわかりやすいです。
目安として、キッチンリフォームの費用を考える場合には、定価を最低金額*2として考えるといいかと思います。*2. ミドルクラス、ハイエンドクラスキッチンの場合
リフォームの場合 *ミドルクラス、ハイエンドクラスキッチンの場合
定価で考えておけば、リフォームの場合であれば「キッチン本体の値引き+既存キッチンの解体+新規キッチンの設置までの費用」をおおよそカバーできる金額になってくるのが一般的です。
新築の場合
オーダーキッチンなど新築の場合には、各ブランドショールームであれば定価、そうでなく(私どものような)販売代理店を利用する場合にも基本的には定価ベースで考えることがいいと思います。
高価格帯のキッチンになればなるほど、プランニングコストがかかってきますので、どこで頼んだとしても定価を基準と考えるのが実際のところおすすめです。
安く手に入れられる場合ってなんなの?
工務店やリフォーム会社ではお互いにお客様を取り合い切磋琢磨しているので価格競争があります。そこでのお値引きによる差は多少出てくるでしょう。
その場合には、各社が行ってきているサービスや口コミをしっかりと判断した上で「格安」に飛び込むべきかと思います。
また前項でお客様が直入れする場合*1と説明しましたが、これはあくまでお客様自身で採寸や配管周りの配慮を行う必要があるので、完成物やその後のトラブルの保守を考えたときにプランナーとしてはあまりお勧めはしてきておりません。。。
上手いプランナーに出会えれば、コスパ良く手に入れられる場合があります
良いプランナーに出会えれば、求めていた機能を鑑みた上で複数のキッチンから一番お客様にあったキッチンを提案してもらえるので、わざわざデザインだけでハイグレードなキッチンを選ばずとも、近しいデザインでコスパ良くリフォームや、新築のキッチンを導入することができることもあります。
また実のところ、ハイエンドモデルとエントリーモデルでは定価の”割引率”が違います
分かりにくくなるので記載するか迷ったのですが、もう一つ覚えておくと良いことは同じキッチンメーカーでもエントリークラスとハイエンドモデルのキッチンがあった場合、それらのキッチンではそもそもの割引率が異なります。
エントリークラスのキッチンとハイエンドモデルのキッチンが共に定価100万円だった場合、エントリーモデルの方が出荷台数が多いため、割安で提供されていることがあります。
同じ100万円のプランでも最終的にお客様に提供される際にはエントリーモデルの方が割安に手に入れられる場合があるので、最初の話と合わせると、システムキッチンの場合、エントリーモデルの場合はもう少し安くなるのではないか、とイメージしておくのがいいかもしれません。
国内システムキッチンの金額目安
お待たせいたしました、では以下にメーカーより抜粋したキッチンの費用を乗せてみようと思います。
事例1/リクシル /シエラS
リクシルのシエラSは国内キッチンの、デザインともにバランスの取れたエントリーモデルとしての指標になるかと思います。
以下のように、キッチン本体だけですと70万円前後からの導入が可能です。組み合わせる機器によって金額は上下しますので、あくまで目安と考え流のがいいかと思います。
背面収納とセットのペニンシュラタイプは200万円前半から
以下のレイアウト事例では、おおよそ背面収納と合わせて200万円前半からの導入が目安となりそうです。
事例2/リクシル /リシェルSI
リシェルSiキッチンは前記のシエラよりも高機能なキッチンで、デザインもたくさんご用意があります。
背面収納合わせたペニンシュラは300万円後半から
セラミックトップを採用できたり、高性能な引き出しの用意があり、価格としても300万円中盤からの提案となって参ります。実物を見るとわかるのですが、前記のシエラSとは全くコンセプトが異なり、求めるものの差が金額と仕様、選べる機能に現れているといったところでしょうか。
I型タイプは100万円以下からも選定可能
壁付タイプは100万円以下から選択が可能で、他社と比べセラミックトップがこのクラスから選択できますので引き出しの機能性と合わせるとかなりお得なプランと言えるのではないでしょうか。
他にもクリナップやTOTOなどがあるのですが、基本的にはエントリークラスとミドルクラスのキッチンの金額の違いをここでは理解いただけたらと思います。
海外のキッチン・国内オーダー系キッチンの価格目安
クチーナ
渋谷区にショールームのある国産オーダーキッチンであるクチーナ、こちらのメーカーは国産システムキッチンに比べ個性的な扉柄やデザインが特徴となっています。
目安としては壁付で300万円前後から
個性的な質感の高い扉柄は一つひとつお客様に合わせて生産されています。
これらのキッチンには(扉の種類が異なるので)お客様のプランに合わせた見積もりをしているので一概に金額は提示しづらいのですが以下の展示品の場合には参考価格として300万円前後が定価となっておりました。(施輸送費・工費別)。
国内システムキッチンには無い、多機能な収納やワークトップの選択肢と、デザインをお求めの方におすすめのキッチンとなっております。
アルミルモ(ドイツ輸入キッチン)
こちらも青山にショールームのあるドイツ製のキッチン、アルミルモ。
クチーナもそうですが、いづれのこの辺りのグレードのキッチンメーカーは独自の扉柄が一番の特徴で、ファンの方も多くいらっしゃるそうです。
機能についてはシステムキッチンのような自社開発をしている換気扇や水栓の選択肢はないのですが、デザイン性の高いグローエや高級ワープトップをほぼ自由にお選びいただくことが可能になっています。
定価についてもやはり具体的な数字が提示できないのですが、前述のような価格帯からのご提供になることをイメージしていただければよろしいかと存じます。
*全て発注後ドイツでの製作ののち輸入して納品しますので、最低でも発注から二ヶ月以上は納期にかかるのも注意したいところです。
終わりに
当然といえばそれまでかもしれませんが、システムキッチンよりも輸入海外キッチン、国内オーダー系キッチンの方がご予算的にも高くはなってきます。
ヨーロピアンで可愛らしいあなただけのキッチン、モダンでスタイリッシュなキッチンが輸入系キッチンの特徴でもあります。
国内システムキッチン、海外キッチン含め、上記でご説明しましたすべてのキッチンは販売及び施工代理店として私どもでお取り扱いがございますのでご興味のある方は下のリンクよりお気軽にご相談いただければ幸いです。